今回はJASMINEミニセミナーのご紹介です。腎泌尿器科より「尿管結石との戦い方」についてお話ししております。
ここでは、動画の内容を概説いたします。
セミナーテーマ:Beating 尿管結石〜尿管結石と戦う〜
講師:JASMINEどうぶつ総合医療センター 腎泌尿器科 室卓志先生
この動画は2020年10月21日に行ったミニセミナーの動画になります。
尿管結石の概要
尿管結石は尿管閉塞の最も一般的な原因で、診断精度の向上によりここ十数年で症例が30倍になっていると言われています。
猫の尿管結石の合計98%においてカルシウム含有結石が認められており、87%はシュウ酸カルシウムです。
犬の結石ではシュウ酸カルシウムとストラバイトがおよそ50%ずつとなっています。
シュウ酸カルシウムが形成する原因は不明で、薬物療法や食餌療法による結石の溶解は難しい場合があります。
今回は猫の尿管結石について解説いたします。
尿管結石の診断
血液検査上の異常として、尿路うっ滞による高窒素血漿や高リン血症、血中カルシウム濃度やカリウム濃度の異常(低カルシウム血症、高カルシウム血症、高カリウム血症)が一般的に認められます。
希釈に伴う貧血や低アルブミン血症を伴うこともあります。