人不足の動物病院業界では、優秀な人材を確保する「勝つためのシナリオ」が必要です。
日本のサービス業は人材不足
2021年時点で7450万人の生産年齢人口(15歳~64歳)が2050年には5275万人と30%弱の減少が見込まれる日本。働き手不足が各業界に深刻な影響を及ぼし始めています。特にAIやロボット等の代替労働の効果が薄いサービスセクターにおいては人不足の解決方法を見出した会社だけが生き残れると言っても過言ではありません。
内閣府(2022)「令和4年版高齢社会白書」より引用
動物病院業界は、獣医を筆頭に有資格者に限定された職種も多く、採用にご苦労される医院様も多いのではないでしょうか?2023年2月に国家資格となる愛玩動物看護師の第1回目の試験も実施され、質の高い人材の争奪合戦が起こることは間違いありません。
採用の戦略がますます大事な時代に
採用をテーマに動物病院経営に役立ちそうな情報をまとめたいと思いますが、第1回目のテーマは採用の戦略についてです。元々の戦争の作戦立案という意味合いで使われていた“戦略”という言葉はしばしばビジネスシーンで使われています。
まず、“戦略”の意味は何でしょうか?経営戦略、販売戦略、人事戦略、IT戦略等、何か難しいことを説明する時に使われる枕言葉のようですが、本来の意味はどのようなことなのでしょうか?
ウィキペディアでは、
とあります。
ちょっと、わかりにくいですね。
インターネット上に様々な定義がありますが、筆者にはビジネスの戦略という場合には、この定義がしっくりきます。
企業が目指している理想と、それに対する現状とのギャップを埋めるためにはどんな風に物事を進めるのか?というシナリオが戦略にあたります。
採用という領域に当てはめてみますと、他社の動物病院との競争の中、優秀な獣医師や動物看護師を獲得するためのシナリオということになります。
人不足の時代では、この勝つためのシナリオがますます重要になるのです。
この質問に明確に回答できないと、この先の人手不足の中で経営が行き詰まるリスクがあります。