ANCHORS動物病院未来研究所

2023年5月9日 ANCHORS動物病院未来研究所 編集部

【JASMINEミニセミナー】心膜切除

今回はJASMINEミニセミナーのご紹介です。総合診療科より「心膜切除」についてお話ししております。ここでは、動画の内容を概説いたします。

セミナーテーマ:心膜切除

講師:JASMINEどうぶつ総合医療センター 総合診療科 永滝春菜先生

1.心膜切除の目的

心膜切除は、心膜液貯留や、心膜液貯留による心タンポナーデを起こした症例に緩和術として計画されます。閉鎖空間である心膜腔を解放することで、心膜液が貯留することを防ぎ、心タンポナーデを予防すると共に、心膜の面積を減らすことで心膜液の発生を減少させます。
心膜液貯留の原因として、7割が腫瘍性疾患、2割が特発性とされ、他に僧帽弁逆流からの左房破裂、外傷などが挙げられます。
心膜の採材と病理検査も重要な目的で、特発性心膜液貯留と推測された症例でも、心膜の結節や癒着といった肉眼的異常の有無で予後に違いがある報告があり、心膜の生検と共に観察も目的となります。

2. 心膜の構造

心膜は、心臓と大血管の起始部を覆う袋状の構造です。
心外膜に相当する臓側心膜と、通常イメージする壁側心膜に分かれ、その間が心膜液に満たされる心膜腔となります。心膜腔の内側は漿膜性心膜が全周を覆い、壁側心膜の外側は線維性心膜として、縦隔膜に連続しています。
心膜は線維性心膜の連続で、胸骨と横隔膜の腹側に固定されていて、胸骨心膜靱帯と言われます。
血管支配は、この胸骨心膜靱帯を走行する心膜動脈と、横隔神経に併走する心膜横隔膜動脈から血液共有を受けていて、どちらも内胸動脈の分枝です。

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